初夏に最適!爽やか果汁の代表的柑橘「甘夏」「河内晩柑」の特徴
こんにちは!自然果樹園ナチュラルスタイルの井田敦之です。
私は一年を通して自然栽培で育てられた柑橘をお届けしているのですが、ふと疑問に思ったのですね。
冬に収穫時期を迎える柑橘は甘いものが多いのに、初夏に収穫時期を迎える柑橘は、爽やかな味わいの柑橘が多いのです。
これは何か意味があるかもと思い調べてみると、その時期に人間の体が欲する成分がちょうど含まれているためなのですね。
暑くなってくると人の体は爽やかな食べ物を欲します。まるでそれに応じて、自然界は爽やかな柑橘を私たちに用意しているように感じます。
今回は、暖かくなってくる初夏に収穫時期を迎える代表的な2つの柑橘「甘夏」と「河内晩柑」をご紹介いたします。
<目次>
初夏に爽やかな果汁が欲しくなる理由とは
一般に、冬には甘みを特徴とする温州みかんが収穫されます。特に12月や1月の寒い時期には、甘みの強い温州みかんを好まれて食べる方が多いでしょう。
しかし、暖かくなってくる初夏には、爽やかな果汁の柑橘類が収穫されます。それと同時に、爽やかな果汁の柑橘を好む方が多くなってきます。
私たちの体が、暑くなる時期に爽やかな果汁を欲する主な3つの理由は下記となります。
1. 水分・ミネラルの補給
暑くなり汗をかく時期になると、私たちの体から水分とミネラル分が排出されます。そのため、水分、カリウムやビタミンCなどのミネラルを補給する必要がでてきます。
豆知識ですが、汗にはナトリウムが多く含まれますが、「甘夏」や「河内晩柑」のナトリウム含有量は微量です。
私たちの夏場の食生活において塩分(ナトリウム)を摂る機会が多くなるため果物からも塩分を摂ると過剰摂取になってしまいます。
「甘夏」と「河内晩柑」にはカリウムが多く含まれますが、体内の塩分(ナトリウム)のバランスを整える働きがあります。ちょうどカリウムが必要なのですね。
2. クエン酸の補給
暑くなってくると体は気温変化に適応するために汗をかいたり、血管を拡張して体温調整をしようと自律神経がフル活動します。
この活動により私たちの筋肉や細胞に疲労物質(乳酸)がたまってきます。
「甘夏」や「河内晩柑」に含まれるクエン酸は肉体の疲労物質(乳酸)を分解するので、疲れやだるさを軽減してくれるのです。
3. 気分をすっきりさせる
暑くなると体力の消耗や自律神経がフル活動することで体だけでなく「心」にもストレスが加わります。
爽やかな果汁や香りは、気分的にスッキリさせる効果があります。
そのため暑い時期には心のバランスを整えるために自然と体が欲するようになります。
代表的な爽やか柑橘「甘夏」「河内晩柑」の特徴
徐々に暖かくなってくる4月頃から収穫を迎える、爽やかな果汁を特徴とする代表的な柑橘として、「甘夏」と「河内晩柑」がございます。
甘夏とは
甘夏は1935年に九州で発見された柑橘で夏みかんの遺伝子を受け継ぎ、夏みかんよりは甘味があり、爽やかな初夏の柑橘として根強い人気があります。
気温が上がってくる春から初夏にかけて、スッキリとした爽やかな甘みと酸味を併せ持つ甘夏は、この季節に適した柑橘です。
甘夏には、ビタミンCやビタミンB1、クエン酸、カリウムが含まれ「疲れ知らずの甘夏みかん」とも言われています。
甘夏は爽やかなみかんの香りが特徴で、まさに夏に食べるみかんという印象です。
河内晩柑とは
河内晩柑は、1905年に熊本県河内町で発見された柑橘で歴史ある柑橘です。
3月中旬から7月下旬頃まで収穫され、特に暑い時期に食べたくなる爽やかな果汁を特徴とする柑橘です。
別名「和製グレープフルーツ」とも呼ばれていますが、グレープフルーツよりも苦味が少なく、爽やかな酸味のある味わいが特徴です。
甘夏との違いは、甘夏がみかんの風味を持つのに対し、河内晩柑はグレープフルーツのような風味と香りを特徴としています。
自然栽培「甘夏」「河内晩柑」のお届け
当店では無農薬・無肥料の自然栽培の果実を厳選してお届けしています。
「甘夏」と「河内晩柑」を自然栽培で作られている方々をご紹介いたします。
自然栽培「甘夏」農家
熊本県宇城市三角町で自然栽培甘夏を育てる森百合さん。
森さん自身が無農薬農産物を食べる習慣を大事にしているため「甘夏」栽培も無農薬にこだわってきました。
森さんは一本一本樹を見て、手間をかけて大切に甘夏を育てています。なるべく樹の上で甘夏を完熟させ、自分が美味しいと思う時期に収穫をしています。
自然栽培「河内晩柑」農家
熊本県河内町で自然栽培「河内晩柑」を育てている村上和喜さん。
村上さんは、自然栽培での果物作りに10年以上前から取り組んでいます。
河内晩柑は愛媛県や高知県、鹿児島県でも育てられていますが、村上さんの河内晩柑は、まさに「河内晩柑」発祥の地である熊本県河内町で栽培されています。
まとめ:初夏に最適!爽やか果汁の「甘夏」「河内晩柑」の特徴
今回は、暖かくなってくる初夏に収穫が始まる、爽やかな果汁を特徴とする代表的な品種「甘夏」と「河内晩柑」についてご紹介しました。
気温上昇につれて、人間の体は、ビタミンCやミネラル、クエン酸を含む爽やかな果汁を欲するようになります。
「甘夏」と「河内晩柑」にはそれらの栄養素が豊富に含まれているのですね。
私は、まるで初夏の時期に「人間が欲する栄養素を、自然が用意してくれている」ように思います。
自然界と人間には奥深い関係性があるように感じますね。
「甘夏」と「河内晩柑」は共通して爽やかな果汁を特徴としていますが、それぞれ異なる個性があります。
甘夏:みかんの風味や香りがする爽やかな柑橘(夏みかんより甘いため甘夏と名付けられた)
河内晩柑:グレープフルーツの風味や香りがする爽やかな果汁が特徴(「和製グレープフルーツ」とも呼ばれる)
ぜひ、無農薬・無肥料の自然栽培で育った「甘夏」や「河内晩柑」の果汁を、暑くなってくる時期に体に摂り入れてみて下さい。
私たち「ナチュラルスタイル」は自然栽培の現状や考え方を広く知ってほしいと思っています。
今回の記事が参考になりましたら、ご自由にこの記事をシェアー下さい。
【参照元】初夏に最適!爽やか果汁の代表的柑橘「甘夏」「河内晩柑」の特徴