荒尾梨の無農薬栽培に挑む高塚さんこだわりの土作りとは

更新日:2022年3月31日 公開日:2020年12月31日

こんにちは!自然果樹園ナチュラルスタイルの井田です。

果樹において農薬を使うのはもはや常識。
果樹を無農薬で作るのは、非常に難しいことです。

農薬を使わずに果樹を作るとどうなるのかというと
虫が大量発生し、病気もはびこります。
当然、食べられる実には育ちません。

それだけではありません。
木の幹に虫が巣を作り、中まで侵食することがあり
こうなると、樹自体を切らなくてはならないのです。

無農薬の果樹栽培は
ハイリスク・ローリターンなのですが
これを承知で無農薬の梨栽培に35年以上も
挑み続けている梨農家がいます。

荒尾梨の自然栽培に挑む高塚さん

熊本県荒尾市は
昔から梨の産地として有名な地域で
新高梨に関しては全国トップの生産量を誇ります。

荒尾で作られる新高梨は
通称『荒尾ジャンボ梨』とも呼ばれ
荒尾市民にとってシンボルのようなもの。

ジャンボと言われているだけあって
非常に大きく美味しさも格別です。

贈り物としても大変人気で、荒尾ジャンボ梨は
全国から通販などでも取り寄せられている梨なのです。

成生梨(荒尾梨)

荒尾市には現在150戸もの梨農家がいます。
そのうちの一人、高塚成生さんは
35年以上前に親から梨農園を継ぎました。

高塚さんは、農園を継いだ当初から
梨の自然栽培には感心がありました。

しかしいざ挑むとなると
そこには幾多の大きな壁が立ちはだかり
その道を進むには苦難の連続でした。

しかし、高塚さんは
安全安心の梨を作りたいという一心で
その道を突き進みました。

荒尾梨の自然栽培を実現した農家は日本でも非常に少ない!

高塚さんの土のこだわり

通常、梨の栽培において
年30回~40回は農薬をまくといわれています。

収獲が終わった冬の間も
殺虫剤をまき続けるのです。

高塚さんは試行錯誤の中
農薬を最大限に抑えて
栽培する方法を編み出しました。
年1回きりしか農薬はまきません。

除草剤は一切使用しないので
手作業で刈り取ります

除草中の高塚さん

このような努力の甲斐もあり
2017年には、農薬を一切使わずに
梨を作りあげることに成功
しました。

今は梨の収穫を終え
高塚さんの農園も休眠期に入りましたが
この時期に高塚さんは次の栽培に向けた
土づくりを行います。

荒尾梨の自然栽培を支えている土

梨栽培において、土作りは重要なポイントです。
土の良し悪しのよって梨の味が決まる
とっても過言ではない
でしょう。

高塚さんは冬期の間、梨農園の土に
クヌギの葉を敷き詰めます。

クヌギの葉を敷き詰める成生梨園

クヌギの葉は腐葉土として農園の土に混ざり
農園に降った雨水がこの土を通ることで
ミネラルをたっぷりと含んだ水になり
この水がそのまま梨の実の水分となるのです。

収獲後も、休まずに梨の木を労り
居心地の良い環境を作ってあげることを
高塚さんは欠かしません。

この愛情こそが、高塚さんの荒尾梨を
美味しく育てている秘訣なのかもしれません。

まとめ

高塚成生

作物は、農家の想いが形になったものです。

とある自然栽培農家は
農業と子育ては同じとも言います。

それは、甘やかして育てると弱い子どもになり
厳しく育てると、自立した強い子どもに育つ
ということです。

新高の収穫

自然栽培の作物は、一般の栽培と比べると
農薬や肥料で守られないので過酷な環境で育ちます

だからこそ、作物自体が自然の力を借り
本来の生命力を最大限に発揮できる
のです。

それは、安心安全を追求している農家の声に
応えるかのように育っているようにも。

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