荒尾梨の無農薬栽培に挑む高塚さんこだわりの土作りとは
![](https://kumamoto-natural-fruits.com/wp-content/uploads/2021/01/4.jpg)
こんにちは!自然果樹園ナチュラルスタイルの井田です。
果樹において農薬を使うのはもはや常識。
果樹を無農薬で作るのは、非常に難しいことです。
農薬を使わずに果樹を作るとどうなるのかというと
虫が大量発生し、病気もはびこります。
当然、食べられる実には育ちません。
それだけではありません。
木の幹に虫が巣を作り、中まで侵食することがあり
こうなると、樹自体を切らなくてはならないのです。
無農薬の果樹栽培は
ハイリスク・ローリターンなのですが
これを承知で無農薬の梨栽培に35年以上も
挑み続けている梨農家がいます。
<目次>
荒尾梨の自然栽培に挑む高塚さん
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熊本県荒尾市は
昔から梨の産地として有名な地域で
新高梨に関しては全国トップの生産量を誇ります。
荒尾で作られる新高梨は
通称『荒尾ジャンボ梨』とも呼ばれ
荒尾市民にとってシンボルのようなもの。
ジャンボと言われているだけあって
非常に大きく美味しさも格別です。
贈り物としても大変人気で、荒尾ジャンボ梨は
全国から通販などでも取り寄せられている梨なのです。
![成生梨(荒尾梨)](https://kumamoto-natural-fruits.com/wp-content/uploads/2019/08/housuidai.jpg)
荒尾市には現在150戸もの梨農家がいます。
そのうちの一人、高塚成生さんは
35年以上前に親から梨農園を継ぎました。
高塚さんは、農園を継いだ当初から
梨の自然栽培には感心がありました。
しかしいざ挑むとなると
そこには幾多の大きな壁が立ちはだかり
その道を進むには苦難の連続でした。
しかし、高塚さんは
安全安心の梨を作りたいという一心で
その道を突き進みました。
荒尾梨の自然栽培を実現した農家は日本でも非常に少ない!
![高塚さんの土のこだわり](https://kumamoto-natural-fruits.com/wp-content/uploads/2019/10/tuti-takatsuka820.jpg)
通常、梨の栽培において
年30回~40回は農薬をまくといわれています。
収獲が終わった冬の間も
殺虫剤をまき続けるのです。
高塚さんは試行錯誤の中
農薬を最大限に抑えて
栽培する方法を編み出しました。
年1回きりしか農薬はまきません。
除草剤は一切使用しないので
手作業で刈り取ります。
![除草中の高塚さん](https://kumamoto-natural-fruits.com/wp-content/uploads/2020/08/takatukajosou820.jpg)
このような努力の甲斐もあり
2017年には、農薬を一切使わずに
梨を作りあげることに成功しました。
今は梨の収穫を終え
高塚さんの農園も休眠期に入りましたが
この時期に高塚さんは次の栽培に向けた
土づくりを行います。
荒尾梨の自然栽培を支えている土
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梨栽培において、土作りは重要なポイントです。
土の良し悪しのよって梨の味が決まる
とっても過言ではないでしょう。
高塚さんは冬期の間、梨農園の土に
クヌギの葉を敷き詰めます。
![クヌギの葉を敷き詰める成生梨園](https://kumamoto-natural-fruits.com/wp-content/uploads/2019/10/kunugishiki820.jpg)
クヌギの葉は腐葉土として農園の土に混ざり
農園に降った雨水がこの土を通ることで
ミネラルをたっぷりと含んだ水になり
この水がそのまま梨の実の水分となるのです。
収獲後も、休まずに梨の木を労り
居心地の良い環境を作ってあげることを
高塚さんは欠かしません。
この愛情こそが、高塚さんの荒尾梨を
美味しく育てている秘訣なのかもしれません。
まとめ
![高塚成生](https://kumamoto-natural-fruits.com/wp-content/uploads/2019/08/page_nashi2.jpg)
作物は、農家の想いが形になったものです。
とある自然栽培農家は
農業と子育ては同じとも言います。
それは、甘やかして育てると弱い子どもになり
厳しく育てると、自立した強い子どもに育つ
ということです。
![新高の収穫](https://kumamoto-natural-fruits.com/wp-content/uploads/2019/10/niitaka-harvest820.jpg)
自然栽培の作物は、一般の栽培と比べると
農薬や肥料で守られないので過酷な環境で育ちます。
だからこそ、作物自体が自然の力を借り
本来の生命力を最大限に発揮できるのです。
それは、安心安全を追求している農家の声に
応えるかのように育っているようにも。