荒尾梨(豊水・あきづき・新高)の美味しい梨の見分け方と保存方法
自然果樹園ナチュラルスタイルの井田です。
9-11月と梨がスーパーでも出回りますが、梨は切ってみないと本当の味は分かりません。しかし、なるべく美味しい梨を選びたいと思われる方は多いでしょう。
今回は、なるべく美味しい梨を選ぶために外見で見分ける方法をお伝えいたします。
私たちの梨の地域が、梨産地として100年以上の歴史を誇る熊本県荒尾市なので、荒尾で出回る荒尾梨(豊水・あきづき・新高)を中心としてお伝えいたします。
美味しい梨の見分け方や長持ちする保存方法など役立つ情報も紹介しますので、荒尾梨を購入する際は是非参考にして下さいませ。
<目次>
荒尾梨の種類
梨といっても、和梨や西洋梨に分類され、
また和梨の中でも「赤梨」と「青梨」に分けられます。
荒尾で作られる梨の多くは赤梨です。
赤梨と青梨は、字のごとく見た目の色が異なります。
【赤梨】
赤梨は、果皮が赤褐色でザラザラしているものが多いです。
果肉は、シャリシャリと食感が良く、甘みがたっぷりの梨です。
収穫時期が遅い赤梨ほど酸味が抜けてきてサイズが大きく、日持ちがする特徴があります。
代表的な品種は、幸水・南水・豊水・あきづき・新高などとなります。
【青梨】
画像参照:みなとの野菜大辞典: https://www.hyponex.co.jp/yasai_daijiten/column/column-1805
青梨は、果皮が黄緑色でツルツルしていています。
赤梨に比べ果肉は滑らかで甘みもさっぱりしていますね。
代表的な品種は、二十世紀・菊水・おさゴールドなど。
今回は、梨産地の荒尾で栽培されている赤梨の豊水・あきづき・新高の特徴についてご紹介いたします。
それぞれ収穫時期が異なり、各時期で異なった味わいを楽しむことができます。
【豊水】
豊水は、荒尾での収穫期は9月上旬から9月中旬。
1玉350-450g程度のサイズになります。
「豊かな水」と書くように多汁の梨です。
シャリシャリした歯ごたえのある食感も良いですね。
豊水の味の特徴は、なんといっても程よい酸味です。
程よい酸味があるからこそ甘味が引き立てられます。
豊水は、程よい酸味と甘みを楽しむには最適の梨でこの味わいがファンが多い理由の一つです。
【あきづき】
あきづきの収穫時期は、9月中旬から10月上旬頃。
1玉500g程度のサイズになります。
あきづきは「新高×豊水」と「幸水」(こうすい。同じく赤梨で甘みと酸味バランスが良く、果肉が柔らかい梨)から生まれた梨です。
あきづきの見た目の特徴は、赤梨の中では肌が滑らかで女性的な印象を受けます。
味の特徴は、酸味が弱く甘みが強い特徴があり、果肉の食感が良く多汁です。
新高と豊水、幸水のいい点を兼ね備えた梨です。
【新高】
新高の収穫時期は、9月下旬から11月上旬頃。
1玉500g以上のサイズになり、大きいもので1kgを超えてきます。
荒尾の特産品としても最も有名な品種で、荒尾では「荒尾ジャンボ梨」とも呼ばれています。
新高の特徴は、果皮が粗めで果肉の食感がしっかりとあり、多汁を楽しめます。
味の特徴は、酸味が少なく糖度が高めです。香りも良く、甘味が好きな方におすすめです。
贈答用に喜ばれる梨の一つです。
美味しい梨の見分け方
全国でも9月-10月には、スーパーで梨が出回ると思います。
梨は切ってみないと本当の味は分かりませんが、ある程度は、外見でも判断ができます。
今回は、鮮度の良い美味しい梨を見分けるための3つの注目ポイントをお伝えします。
結論としては、特に、形・果皮・重さの3つに注目されて下さい。
【形】
梨の甘みは、お尻(ヘタの反対の部分)に溜まるので、甘みをたくさん含んでいる梨はお尻がふっくらとしています。果皮に張りがあり、全体的な形として扁平型をしている梨は、美味しい傾向にあります。
【果皮】
熟れる前の赤梨の果皮は、黄緑色をしていて表面もザラザラ。熟すにつれ、果皮は赤褐色になり表面がスベスベしてきますので、赤褐色でなるべくスベスベした果皮が美味しさのサインです。酸味を楽しみたい場合は、少し青っぽいものを選ぶと良いでしょう。
【重さ】
梨は、大きいほど甘くて美味しいと言われています。持ち上げたときにずっしりと重みのあるものは果肉の密度が高く、果汁がたっぷり含まれている証拠です。
スーパーでは梨を早く出荷することが多いので、美味しい見分け方は、一つの参考になるでしょう。特に見分けやすい簡単な方法としては「果皮に張りがあり、持った時にずっしりと重い梨」をお選び下さい。
鮮度を長く保つための梨の保存方法
梨は追熟をしない果物です。収穫したときが美味しさのピークなので、購入したらなるべく1週間以内に食べましょう。保存する際は「包み方」と「置き方」、この2つのポイントに気を付けます。
【梨を一つ一つ袋やラップで包む】
梨は呼吸しているため、冷暗所もしくは湿度の高い野菜室で保管するのがベストです。梨は乾燥に弱く水分を失いやすいので。冷蔵庫で保管する際は梨を一つ一つ袋やラップでぴったりと包みましょう。
【ヘタを下にして置く】
梨はヘタの部分で呼吸をしており、ヘタ部分を下にすると呼吸が抑えられて品質が落ちにくくなります。そのため市場などに出荷する際も、梨農家はヘタ部を下にして出荷しています。
冷蔵庫に保管する際も、ヘタを下にしましょう。
以上をまとめると「購入後の梨は一つ一つ紙袋もしくはサランラップで包み、ヘタを下にして冷蔵庫で保存。美味しく食べるにはよく冷やし、なるべく1週間以内に食べ切る」。
ちょっとの手間が、その後大きな差を生みます。是非ご家庭でも試してみてくださいね。
一度にたくさんの梨を頂いた場合、いつもとは違う食感の梨を楽しみたいという場合は冷凍保存もおすすめです。
梨は冷凍するとシャーベット状になり、そのまま食べることもできますし、解凍させればコンポートのようなおやつにもなります。
冷凍であれば、約1ヵ月は保存が可能ですので、余らせてしまった際は是非冷凍して楽しんでみてください。
梨を使ったそのほかのデザートレシピには、パウンドケーキなどがあります。この辺りはデザートに関するレシピのサイトをご参照ください。
まとめ
9月から10月とスーパーに出回る梨ですが、梨は切ってみないと本当の味が分からないので外見で判断できる方法をお伝えいたしました。
鮮度の良い美味しい梨を見分けるための3つの注目ポイントは、形・果皮・重さです。
特に見分けやすい簡単な方法としては「果皮に張りがあり、持った時にずっしりと重い梨」をお選び下さい。
また、追熟しない梨は、なるべく鮮度を落とさないように保存することが大事です。
ポイントとしては「購入後の梨は一つ一つ紙袋もしくはサランラップで包み、ヘタを下にして冷蔵庫で保存。美味しく食べるにはよく冷やし、なるべく1週間以内に食べ切る」ですね。
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