荒尾梨の品種はいくつあるのか
中国が原産といわれ
日本には弥生時代に伝えられたとされる梨。
秋になると、お店にはたくさんの品種の梨が
ずらりと並んで
秋だなぁ〜としみじみ実感しますよね。
そんな梨には、たくさんの品種があります。
それぞれの梨の品種名ってご存知ですか?
品種ごとに異なる味の特徴もあるんです!
<目次>
梨の種類は3つ
梨は大別して、3つの種類に分かれます。
和梨、中国梨、洋梨です。
日本で主に作られているのは和梨。
滑らかな食感の洋梨とは違い
シャリシャリした食感が特徴の和梨は
海外ではサンドペアと呼ばれ、あまり人気がなかったそうです。
シャリシャリ食感は、石細胞という細胞によるもの。
リグニン、ペントザン、セルロース、シリカ
などの働きで、細胞膜が固くなっているんですね。
日本一の生産県は
ふなっしーでお馴染みの千葉県です。
続いて茨城、栃木、福島、鳥取と続きます。
さらに和梨は、赤梨と青梨に分かれます。
違いは皮の色。
黄褐色の赤梨は黄褐色、青梨は淡黄緑色をしています。
赤梨に代表される梨には幸水、豊水、新高が
青梨系には二十一世紀などがあります。
二十一世紀は、一時期人気があり一世を風靡しましたが
その後減少し、現在では幸水や豊水などの
赤梨系が大半を占めるようになりました。
荒尾梨の主な品種
熊本県荒尾市は、明治より続く梨の産地です。
その歴史は100年以上。
有明海に面した豊かな水源と
緑豊かな環境が、昔から農業には適した土地でした。
荒尾市で作られる梨を荒尾梨と呼びます。
荒尾梨には、赤梨系の品種がいくつか作られています。
【豊水】(ほうすい)
豊水は、国内での生産量が多い品種で知名度も高く
八百屋やスーパーでもよく見かける品種です。
ほどよい酸味と甘みが絶妙な梨です。
果汁もたっぷりと含んでいて、とてもジューシー。
糖度は、ほとんどが12度以上もあり
梨特有のシャリシャリとした食感も楽しめます。
収穫は8月下旬頃から始まり、10月初旬まで続きます。
旬の時期は9月です。
【新高】(にいだか)
豊水に次いで生産量の多い品種です。
特徴はなんといってもその大きさと重さ。
子どもの頭ほどの大きさほどのものもあり
重さは1.5kgに達することも。
(ちなみにギネス記録は3キロ近いんだとか!)
果肉は白くて軟らかく少ない酸味で果汁はたっぷり。
香りも芳醇です。
糖度は豊水と同じ程度あり、とても甘く感じます。
その見栄えする大きさから
贈答品としても人気のある品種です。
【幸水】(こうすい)
褐色または黄緑がかった褐色が特徴の梨。
甘さの中にもほどよい酸味があり
果汁もたっぷりです。
その味と質の良さは長年にわたり
高い人気を得ています。
【秋月】(あきづき)
2001年に品種登録された、新しい品種です。新高・豊水・幸水を交配させて生まれました。
果肉は柔らかく、果汁が多いのも特徴。
少ない酸味と香り高い点も特徴のひとつです。
荒尾市でも徐々に増えてきています。
【秋麗】(しゅうれい)
熊本県では平成20年から出荷が始まった
比較的新しい品種です。
幸水と筑水の交配によって誕生した青梨で
果汁が多く、果肉が柔らかいのが特徴です。
荒尾梨をつくる高塚さん
荒尾で作られる新高は
荒尾ジャンボ梨とも呼ばれ
贈答品として大変人気のある梨です。
荒尾ジャンボ梨の歴史は深く
明治期より栄えていた炭鉱で働いていた人々が
故郷の家族にこぞって送っていたそうで
そこから一気に荒尾ジャンボ梨の名が
全国に知られていったともいわれています。
荒尾市で梨を作り続けて35年以上の
高塚成生(なりお)さんも、荒尾ジャンボ梨を作っています。
高塚さんの梨栽培は、他所と異なっています。
それは、農薬を最小限に抑えていることです。
「子どもでも安心して食べられる梨が作りたい」
という想いから、この栽培に挑みました。
高塚さんの梨は、雑味のない爽やかな味わいが特徴で
全国にリピーターが多く、毎年完売します。
大切な人、お世話になった人に
美味しいだけじゃなく、体にも優しい高塚さんの梨を召し上がっていただければ
喜ばれること間違いナシ!ですね。