荒尾ジャンボ梨として有名になった新高梨とは?

更新日:2022年3月31日 公開日:2020年7月17日

秋になると出回る梨。
シャリシャリした食感と爽やかな果汁は幅広い世代から愛されています。
残暑の厳しい日のデザートやおやつには、ぴったりの果物ですね。

そんな梨は、普段行き慣れているお店や
ときには梨狩りで手に入れるという人が多いと思います。

お店や農園ごとに用意する梨の品種には限りがあるので
毎年同じ品種の梨を食べているという人も多いでしょう。

でも、梨にはとてもたくさんの品種があり
品種ごとに味や食感が違います。

今回は、全国的に有名な梨産地で作られている日本の代表的な梨について
ご紹介いたします。

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荒尾梨が作られ続けて100年の荒尾市とは

荒尾干潟

九州のヘソ、熊本県の北西に位置する荒尾市
荒尾は100年以上前から梨が作られてきた歴史があり
全国でも有名な梨の産地です。

秋になると荒尾の道沿いにはたくさんの直売所がオープンし
連日買い物客で賑わい、マンホールのモチーフには梨が用いられるなど
梨は荒尾市のシンボルとして市民から親しまれています。

荒尾梨マンホール

そんな荒尾市で作られる梨の代表的な品種といえば、新高(にいだか)です。
荒尾では昔から、『荒尾ジャンボ梨』と呼ばれています。
その美味しさと大きさから、日本全国にファンがいます。

新高とはどんな梨なのでしょうか。

荒尾梨を故郷の家族に贈るのがステータスだった!

荒尾市は、明治期より炭鉱が栄えていました。

炭鉱には、県外からも多くの労働者が集っており
彼らは梨のシーズンになると、故郷の家族に新高梨を贈っていました。

家族に美味しい梨を食べて欲しいという願いも込められていたでしょうが
この新高梨を贈ることは、一つのステータスだったそうです。

「自分には、お抱えの梨農家がいる」とか
「○○箱も贈った」など
自慢し合い、競い合うように梨を贈っていたそうです。

ここから新高=荒尾ジャンボ梨としての名が
全国に一気に広まったといわれています。

荒尾梨の特徴とは?

子どもと成生梨

荒尾ジャンボ梨とも呼ばれる新高梨。
ジャンボと呼ばれるだけあって、他の梨よりも大きいのが特徴です。

小さめのものでもソフトボールほどの大きさがあり
大人が両手で持っても手からはみ出すほど大きく実るものも多く
重さは平均して800gもあります。

一般的な梨の重さが平均して400g前後ですから
新高はその倍以上もあります。
ジャンボと呼ばれるのも納得の大きさですね。

ジャンボなのは、見た目と重さだけではありません。
味だってジャンボ級に美味しいんです。

成生梨新高ジャンボ梨

大きいほど味が薄くなるのでは…?というイメージも湧きますが
梨の場合は、大きいほど美味しい傾向にあります。

新高梨の果肉は、他の梨と比べて白くて柔らかく
それでいてシャリシャリとした食感もちゃんとあります。

果肉には酸味の少ない甘い果汁がたっぷり含まれていて
噛むごとに口いっぱいに溢れます。

それに、上品で芳醇な香りもします。
だから、贈答品としても人気の果物なんですね。

こんなに大きくて香りも良く
しかもとっても美味しい梨をもらったら、喜ばないはずがありません。

故郷の家族も毎年楽しみに待っていたことでしょうね!

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